「風立ちぬ」の堀越二郎と令和の半導体
- N. Hiro
- 1月15日
- 読了時間: 2分
日本の半導体は10年以上遅れている.
これは,経済紙や新聞などでよく書かれることだ.確かにEUV技術の導入が遅れ,最先端ロジックの生産拠点が(2026年1月時点)ない状況である.ラピダスもまだ,トランジスタ動作を確認したという発表があったばかりである.
わたしは,宮崎駿監督のアニメ映画作品「風立ちぬ」がとてもすきである.このアニメの切り口は沢山あって,まぁ,語るだけでも大変なのだが,一人の天才技術者の独り言を聞く映画だと思っている.
私の好きなセリフの一つは,大学生の次郎が昼ごはんにサバの味噌煮を食っているときの同期の本庄とのやり取りである.本庄の「肉豆腐を食え!」という一言である.これは,西洋の技術に追いつくには,まず食べ物からということらしい.(肉豆腐が西洋的かどうかさておいて)肉を食うというモダンな発想である.しかし一方で二郎は,サバの骨から美しい流線型を見出し,翼断面と結びつけた独自の考えと発想をはぐくんでいる.本庄という男は,最先端の流行りが好きである.出世するために嫁をもらったり,ドイツ留学したり,とにかく最先端を追い求める男だ.それが食べるものにもあらわれている.
本庄はドイツのユンカース社の飛行機をみて愕然とする.日本の技術は10年は遅れていると.しかし,本庄は言う日本はこの10年を3年で追いつく.と.ウサギと亀である.いや,アキレスと亀のジレンマである.二郎はノロマでも,ウサギになる方法はないのかな?とつぶやく.本庄はその時の二郎の独り言の意味は分かっていない.
しかし,この独り言に対する答えの一つが,映画の終盤で出てくるゼロ戦に採用される枕頭描である.結果的に,二郎は美しい性能の高い飛行機を作り上げる.
いま,日本の半導体業界に二郎は何人いるのだろうか?もし,本庄ばかりでは,追いつけても,追い越せないかもしれない.
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